就業規則や労働条件通知書を作る際には、なるべく詳細に記載する必要があります。
具体的には懲戒に関する部分や解雇に関する部分などです。
他にも試用期間の延長や満了時に本採用を拒否する場合も詳しく記載するべきでしょう。
このような点については法律に定めがありません。そのため原則として使用者である会社と労働者の合意や就業規則を定めることによって決めることになります。
この合意の部分が曖昧だと後からトラブルとなる可能性が高くなってしまいます。懲戒処分をする場合も「就業規則の第○条に該当するため処分をします」というように根拠があれば納得性も高くなり、また実際にトラブルとなった際の客観的判断材料として活用できるようになるでしょう。
そうは言っても全ての事項について詳細に規定することは無理があります。そんな時のために便利な言葉があります。
それは包括的条項というものです。
わかりやすく言うと「その他前各号に準ずる事由」「その他前各号に付随する事由」などです。
この一文があると規定に直接該当しないような事項についても、当てはめることができるようになります。
社員も多くなってくるとさまざまなケースが発生してきます。ひとつあるだけで対応できる包括条項というのは味の素のような万能調味料のようなもの、とも言えるでしょう。
最近の若い者はお茶を入れてくれることも嫌がるから困るという社長さん、労働条件を通知する際に業務内容に「・・・に付随する業務」として書いてみてはいかがでしょうか。