残業

長時間労働があると労災と認定される確率が高くなる!?

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大手居酒屋チェーンにて入社2ヶ月になる女性社員が自殺した事件がありました。これについて遺族が労災申請をしたところ労災申請が認められませんでしたが、労働者災害補償保険審査官に再審査請求をした結果、当初の処分を取り消し労災と認める決定がされました。

この女性社員は入社後、調理業務を担当し最長7日間の深夜勤務を含む長時間労働や、休日に行なわれる研修に参加するうち精神障害となり自殺をしたとのことでした。

会社には業務命令等にあたって適正な労働条件を確保し、いわゆる過労死などを防止する配慮義務があります。

使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。(労働契約法第5条)

記事によると4月~6月の2ヶ月間の時間外労働時間は計227時間とあります。1ヶ月あたり100時間を超えるようです。

会社は時間外・休日労働時間が100時間を超えた場合には、疲労の蓄積が認められるという本人の申し出に対して、医師による面接指導を実施しなければなりません。

事業者は、その労働時間の状況その他の事項が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行なわなければならない。(労働安全衛生法第66条の8)

もちろん面接を受けさせて終わりではなく、必要と認められる場合には、適切な事後措置を実施する必要もあります。

長時間労働の問題は、残業代の支払いの問題だけではなく、過労死など労災となり得る問題も含んでいます。企業にとっても2つの大きなリスクを抱えていると言えるでしょう。

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