スマートフォンの世帯普及率が約67%となり従来のガラケー普及率を超えたというニュースがありましたが、これを年代別でみると当然ながら若い層ほど高く29歳以下100%、30代95.6%、40代89.8%となっています。
残業を監視するアプリがでた
スマホといえば、いろいろなアプリをダウンロードして利用する人が多いわけですが、世の中にはいろいろ考える人がいるものです。
なんとサービス残業問題に一石を投じるアプリ、その名も「残業証拠レコーダー」なるものがでてきました。
これを作ったのは弁護士さんで、スマホのGPSと手入力によって、労働時間を記録することができ、この記録はアプリを作った弁護士さんの会社のシステムに保管されます。この記録は残業代を請求する際の証拠となるそうです。
説明によると、残業代を請求したくなったら労働問題を扱っている弁護士に労働時間の記録を送ることもでき、アプリから直接相談や依頼ができるようです。
さらには、約10個の簡単な質問に答えるだけで「法律上問題がないかどうか」、「残業代を請求できるか」、「問題があれば残業代の累計額はいくらぐらいか」が分かる残業代の概算シミュレーションもできるようになっています。
弁護士さんからみれば残業代請求も飯の種となるわけですが、ついにここまできたかという気持ちです。
ついこの間は企業名の公表があったばかり
ちょうど1週間くらい前のことですが、月100時間を超える違法な長時間労働をしていたとして千葉労働局が是正勧告を行なった棚卸し代行の会社の企業名が公表されています。
労働局によると、この会社では4か所の営業所で1か月当たり100時間を超える時間外・休日労働が認められました。従業員数約700人の会社で時間外・休日労働が認められた従業員数は63人となり、最長時間は197時間となるそうです。
この企業名の公表については、以前も書いたように国が進める長時間労働の抑制を目指す仕組みの一環としての取り組みです。今回この取り組みの中で初めての企業名の公表となります。
長時間労働の取り締まりに過重労働撲滅特別対策班「かとく」が動きだした
また、労働基準監督署が立ち入り調査を行う対象がこれまで1か月において100時間となっていましたが、これも80時間まで引き下げるという動きもありました。
労働時間管理がますます重要に
国の政策として長時間労働を行なっている企業に対する目が厳しくなっているうえに、民間においても今回ご紹介したような労働時間を管理するアプリがでてきました。
会社にいる時間イコール労働時間ではないという言葉もよく聞きますが、客観的に判断できるものが出てくれば、どちらが有利でどちらが不利となるかは言うまでもありません。
個人的には、仕事中や仕事が終わったあとの雑談がヒントにつながることもあるため、きっちりと白黒つけるようなやり方は好きではありませんがやむを得ない部分もあるでしょう。
いずれにせよ、経営者としては労働時間について慎重な取り扱いがますます重要となるでしょう。