電車の中で中吊り広告を見ていたら派遣会社の広告を見つけました。
普段あまり気にかけていないこともあったのかも知れませんが、久しぶりに目にしたような気がします。電車の中吊りに広告を出すというのは、おそらく派遣社員のニーズが増えているのだと思います。
1月の有効求人倍率倍率が発表されていますが、前月と同様の1.14倍となっており、22年9か月ぶりの高い水準です。
一方で、完全失業率については前月より0.2ポイント上昇した3.6%となっており、より条件の良い仕事への転職をするための離職が増えているようです。
手書きの履歴書はダメなのか
転職が増えていることもあるのでしょうか、ネット上でこんな記事を見つけました。
履歴書手書き論争、実際のところPC作成とどちらが有利なの?(THE PAGE)
堀江貴文さんの履歴書に対するTwitterでのコメント、「手書きはやめて欲しいね。」がネット上で話題になっています。
元は、匿名ブログの3月7日投稿記事「履歴書が手書きの奴は採用候補に入れたくない」が発端です。同記事投稿者は、「PCでの書類作成が苦手なのではないかと感じる」「手書きで書くことで誠意を伝えようとか考えていそう」の2点を根拠として挙げ、誠意を見せることは大事だとしながらも、「手間暇を無駄にかけるのが誠意だと思われるのは困る」としています。
読んでみると、堀江貴文さんが履歴書についてコメントした内容が元になっているようです。
私も以前、新卒採用を担当していましたので当時を思い出してみると履歴書については手書きがいいと思っていました。
理由としてはいくつかあるのですが大きなものとして、「字の丁寧さは仕事ぶりにつながっている」というところです。字がヘタなのは仕方ありませんが、雑な書き方などには性格が現れると考えていました。
堀江さんは手書きは嫌なようですが、こと新卒採用に関しては会社への志望理由を聞いても(会社が大手企業ではなかったので)大差がないために、あくまでも志望者の性格を重視していたところにもあります。
さて本題 採用の際に聞いてはダメなこと
採用というと履歴書を貰い面接して決めるということになりますが、選考するにあたって注意しなければならない点があります。
基本的な考え方としては次の点です。
- 応募者の基本的人権を尊重すること
- 応募者の適性と能力のみを基準とすること
この2点を踏まえて面接をするさいに、聞いてはいけないことをご紹介します。
特に「本人に責任のない事項」や「自身の自由な考え方に基づくもの」について、偏見や差別につながる原因となる可能性がある内容を質問することは、法令でも許されていません。
簡単ですが、不適切とされる質問の例をご紹介します。
1.本籍地や住所の環境に関すること
- あなたの本籍地はどこですか?
- あなたのお父さんやお母さんの出身地はどこですか?
地域によっては差別的な取り扱いがある場所もあるため注意が必要です。
選考において現住所の環境について聞くことは、身元調査そのものであり、本籍地を調べることと同様に不安を与える場合があるとされています。また、必要書類として、戸籍謄本や住民票を求めることも問題があります。
2.家族関係や家庭環境に関すること
- 保護者の欄がお母さんとなっていますが、お父さんはどうしたのですか?
- あなたのご両親は共働きですか?
家庭環境や家族の職業(収入)に関する質問は、本人の責任ではない事柄にあたります。特に経済的に不安定な家庭環境の場合は差別につながる可能性があります。
3.思想や信条などに関すること
- 家の宗教はなんですか?
- 政治や政党に関心がありますか?
思想や信条など宗教や支持政党につながる可能性があり、個人の自由なものです。
特に差別な意図がなかったとしても、答えの名用によっては採否につながる恐れがあります。
4.一方の性に限定しての質問
- 今、つきあっている人はいますか?
- 結婚の予定はありますか?
例えば、女性に対して結婚や出産について質問することは男女雇用機会均等法において禁止されています。
細かいことを言っていたら質問もできないという声も聞こえてきそうですが、採用する場合の判断材料とするべきものは、あくまでも応募者本人の適性と能力だけとされていますのでご注意ください。