今週末から夏休みに入る会社も出始めるでしょうか。猛暑が続いていますので、暑い職場で働く方々におかれましては、熱中症にご注意いただきたいと思います。
この時期は単身赴任の社員も赴任先から自宅に帰ることが多いことでしょう。通勤時のケガなどは労災扱いとなりますが、単身赴任先から自宅に帰る際の取り扱いについては、注意が必要です。過去に取り上げていますのでよろしければどうぞ。
さて、会社を経営していますと、さまざまなリスクが発生する可能性があります。
今年を振り返ってみると、アクリフーズでは冷凍食品への農薬混入、ベネッセでは顧客情報の漏洩、さらに中国の会社ですが、食肉加工会社での使用期限切れの食肉使用によって、その取引先であるマクドナルドは大きな影響を受けています。
また、「すき家」を展開するゼンショーホールディングスにおいては、アルバイトの減少によって店舗の運営に支障をきたすような例も起こっています。
問題発生の原因が同じとは言えませんが、根底には企業に対する不満があると言われています。
例えば、派遣社員や契約社員と正社員といった待遇による賃金格差や労働時間等の条件などに不満があるため、会社に対する忠誠心の低下やコンプライアンスなどを無視した行為をとる可能性が高くなるというものです。
他にも、契約社員による待遇を不満として裁判を起こす例なども増えている気がします。
デフレ経済によって、終身雇用を約束できなくなった企業は、派遣社員や契約社員などといった社員間の格差をつくることによって人件費の負担を下げる努力をしています。
その結果として、自身の待遇に対する不満が企業への忠誠心を奪うなど、以前は起こらなかったような問題の発生につながっていると感じます。
企業として取り得る道は、社員を信じず、つまり性悪説を前提として監視の目を厳しくしていくイソップ物語「北風と太陽」でいうところの北風策でしょうか。または、太陽策として賃金など原資が限られた以外の部分において、例えば問題点や不満を聞く姿勢を取り入れるなどをして、少しでも社員の働く環境を整え、満足度を上げられるように知恵を絞るべきなのでしょうか。
もちろん、どちらか偏った方法がベストということではなく、さまざまの手段を講じて企業と社員の間に広がっていると感じられる溝を埋める努力が必要なのは言うまでもありません。
今後、労働力不足が予想されるなか政府では働く女性を増やそうという方向で動いているようです。
この方針に対して不満がある訳ではありませんが、特に女性だけに限ることなく、働く全ての労働者が、やりがいを感じて伸び伸びと働けるような環境を国は率先して作っていくことが益々重要になると思います。