これまでも何回か取り上げておりますが、また残業代ゼロの話です。ちなみに以前はこんな感じで書いております。
さて、そもそも残業代ゼロの話については、日本企業のホワイトカラーは生産性が低い。だから時間によって支払われていた賃金を成果に応じたものに変えようという話です。
残業代ゼロに反対する理由としては、支払う賃金に対する成果が出るまで残業時間に関わらず仕事をしてね、ということになりサービス残業が増えるということなのでしょう。
そこで対象者を絞るために、幹部候補やら年収やらの一定の線引き基準をどうするかという話でもめています。
いずれにせよ根本にあるのは、労働時間にとらわれずに働くということ=長時間労働しなければならない、という考え方が前提となっているということです。
いっそうのこと労働時間を短くすれば
労働基準法では1日の労働時間を8時間を超えてはいけないとされています。そのため1日の労働時間を8時間としている会社が多いでしょう。(まぁ7時間45分が多いという細かい話はおいておいて)
そこで社員の生産性を上げるための方法を検討するならば、8時間と言わず労働時間を短くするというのはどうでしょうか。一見逆なことのようですが、1日の仕事の中で無駄な会議や打ち合わせ、重要でない訪問など、案外多いものです。
新しく企画を考えるにしても、参考になるアイデアをインターネットで探していると言ってtwitterやfacebookなどを見ている時間があったりするものです。下手をしたら残業時間中に食事に1時間も出かけているかも知れません。
残業を前提として仕事をしている場合、特にだらだらと仕事をしているように感じます。しかも残業は終わり時間が決まっていないから仕事の濃い薄いを問わず、いくらでもできてしまいます。この場合本人は仕事をやった感が残るかも知れませんが、成果は大したことがなかったりします。
それでも時間に応じて賃金を払わなければならない、ということがおかしいというのはもっともな話です。
それならいっそうのこと1日労働時間を短くして仕事の中身を濃くするようにしてはどうでしょうか。
例えば1日の労働時間を6時間と決めれば、それ以上は仕事をさせずに帰らせる。終わらなければ終わらせるために工夫も生まれるでしょう。
子どもの頃の夏休みの宿題と同じように、多くの人が期限があってもその期限が近づくまで真剣になりません、これと同じです。期限が無ければなおさらです。
ただし、労働時間を短くするからといって8時間から6時間にする2時間分給料を減らすという訳ではありません。逆に残業代が減るのですからその分を増やすこともできるでしょう。
労働時間が短くなることによるメリット
労働時間を短くすることによって仕事に集中して取り組むようになり、終業時間後にも余裕が増えます。
その時間は自己研鑚に励むもよし、家族との団欒に使うもよしです。ひょっとすると少子化に歯止めがかかるかも知れません。
また短時間労働であれば、小さい子どものいる女性や介護の問題を抱えるひとにとっても働きやすくなるでしょう。
一部の企業では、労働時間を短くする取り組みが行われているようですが、ぜひ国を上げて残業代ゼロでも労働時間を短くするようになればいいと思います。