学校を卒業して初めて給料をもらったら、親にこれまで育ててもらった感謝の気持ちとしてプレゼントや食事をごちそうしようかな、など誰もが一度は考えたことあるのではないでしょうか。
そうは言っても実際のところは最初だけで、その後は特に考えることも無いというのが多いでしょう。実際のところ毎年父の日や母の日というのもありますし。
そんななか会社の取り組みとして「親孝行月間」を導入している会社があります。
大阪府を中心に分譲住宅事業を手がけるフジ住宅㈱では、毎年4月を親孝行月間として、全社員に金一封を支給しているそうです。
この会社はお客様に幸せになって頂くためには、まずは社員や社員の家族に幸せになってほしいと経営理念に定めています。
親に感謝する事で同僚に対しても優しくなり、助け合いの精神が育つ、親に感謝し喜ばれることにより、人を喜ばせる事が習慣になるとして、この制度を導入しているそうです。
親孝行のためならどう使うかは社員の自由として、社長が寸志を契約社員やパート社員も含めた全社員に対して1万円を渡しています。ちなみに支出額は総額で約1千万円となっているようです。
なお社員からは、事後に1万円をどのように使ったのかを文書でフィードバックするようになっています。
定額で毎月家族手当を支給している会社は多くありますが、手当は金額的には結構な額が支給されているにもかかわらず、支給されることが当たり前と感じるようになってしまう面があります。
そのため結果として本来の趣旨を意識付けることが難しい場合もあるでしょう。
このように一時金で渡す方法は実際の効果として、対象となる親御さんにも喜んでもらうことができ、これが会社に対する感謝の気持ちとなって帰ってきます。
そういう意味では、年1度ながら支給する趣旨を明確に印象づけることができるこのようなしくみは、効果的だと言えるのではないでしょうか。